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平成28度関東学生アメフト秋季リーグ戦

12月4日(日) 富士通スタジアム川崎

東洋大2141東海大

   7|1Q|17

    0|2Q|14

   8|3Q|0

   6|4Q|10


快足で敵を振り切る大西


田松は攻撃の要として成長を続ける


後半善戦したディフェンス陣


 今季最終戦、2部リーグ1位の東海大との試合は21―41で敗北。強敵相手に合計3本のタッチダウン(TD)を獲得したが、前半の失点が仇となり逆転はならず。リーグ7位に留まり3部との入れ替え戦が決定した。

 

 「試合の入り方が良くなかった」と西村ヘッドコーチが指摘するように、前半は東海大の猛攻に苦戦を強いられた。試合開始早々にTDを奪われ、直後に88ヤードの独走から再びTDを許してしまう。第1Q終了間際にWR大西(国2=関東国際)がTDを決めて流れを引き寄せようとするが、相手の精度の高いパスに翻弄され、追加点を許す。前半は7―31と大差を付けられて折り返した。

 ここで負けられない東洋大は後半からエンジンがかかる。第3Qの1プレー目で相手のキックオフのボールをWR大西がリターンし、敵陣22ヤードまで運ぶ好スタートを切った。その勢いでパスも良く通るようになり、QB伊勢馬場(食3=横浜栄)からWR山上(法2=新潟明訓)へのパスが成功しTD。さらにツーポイント・コンバージョンもWR山上が決め、逆転を狙える点差まで追い付いた。ディフェンス陣のタックルも決まりだし、前半波に乗っていた東海大の動きを止めた。しかし第4Q序盤にTDを取られ点差を再び広げられてしまう。東洋大も諦めず、攻撃権が渡るとオフェンス陣の連携でシリーズを更新。13プレーという粘り強さでWR田松(ラ2=秋田南)がTDを勝ち取ったが、ポイント・アフター・タッチダウンでのTDは成功せず。その後も得点のチャンスが訪れないまま最後に相手にフィールドゴール(FG)を決められ試合終了。危惧していた3部との入れ替え戦を回避することはできなかった。

 秋季リーグ戦を通して、試合序盤で積極的にプレーができないことが課題に挙がっていたが、最終戦でもそれが顕著に表れてしまった。「主将としてチームにかかわる全ての人に対して不甲斐ない気持ちでいっぱい」とLB長嶺主将(済4=函館ラサール)は入れ替え戦行きに肩を落とす。1年間主将としてチームを盛り上げてきた長嶺主将はこの結果に責任を感じている。「3部降格という歴史を作らない」。2週間後に控えた入れ替え戦で最後の意地を見せる。


■コメント

・西村ヘッドコーチ
前回の青学大戦の反省も踏まえ、得点につながるプレーが後半でできるんだったら、それを第1Qからやろうという話だが、力が発揮できず受けに回って、一気に流れを相手に持っていかれてしまった。そういう試合の入り方が良くなかったところが最初の反省。大西がTDを取ったあたりからスイッチが入ったが、前半でもう少し追い付きたかった。後半になってからは点数を取ったりFGのブロックをしたり、気持ちのこもっているプレーをするようになったが、それは最初からやらなければいけない。準備はできていたのかもしれないが、心の準備までは仕上がってなかった。それで結果がずっと付いてきていない。入れ替え戦に向けて4年生中心に一から気持ちの準備をやり直さなければいけない。やればできることを今日の試合の後半で証明できたので、試合の入りを意識しながらこれから2週間練習してほしい。(下級生が活躍しているが)2年生はもちろん、1年生もやるべき仕事を頑張ってやってくれている。それに対して4年生がそれに上手く引き上げられていない。4年生には来年につなげるようなバトンを後輩にしっかり渡してもらいたい。最後の試合では全学年が一つのチームとしてまとまり直し、今年の総括として3部のチーム相手に圧勝することを期待したい。

 

・長嶺主将(済4=函館ラサール)

今日負けて入れ替え戦が決まってしまったので今はもう次の試合へ切り替えている。(入れ替え戦へ向けて今日の試合で明るい材料はあったか)普通の弱いチームというのは前半は耐えられるけど、後半失速していく。でも、ウチは逆で最後は相手を止められるけど前半にやられてしまっている。そこからもわかるように本当はできるはずなのにできていない。力は持っているというのは明るみに出ていると思う。いつも後半にオフェンスのエンジンがかかり始めるが、点差が開いてから気持ちが吹っ切れて攻勢に出れている。やっぱり最初はディフェンスが抑えなければいけないと思う。(リーグ戦を終えて)入れ替え戦に行ってしまったというのが、主将としてチームにかかわる全ての人に対して不甲斐ない気持ちでいっぱい。入れ替え戦に勝って、3部降格という歴史を作らないことが最後の4年生としての責任だと思う。

 

・大西(国2=関東国際)

勝ったら残留、負けたら入れ替え戦というのはわかっていたので絶対に勝たなくてはいけない試合だったが、勝てなくて悔しい。スペシャルチームはブロックなどとても良く走りやすくて、効果的にTDにつながった。レシーバーとしてはキャッチを1回しかしていない。本職はレシーバーなのでそこで活躍できるように頑張りたい。(リーグを通しての課題は)できたことはキャッチしてからのランアフターがよくできるようになった。個人的にはすごい自信になったしこれからも続けていきたい。ブロックはあまりできなかった。自分がしっかりブロックすれば何人も走ってくれているしそうすればランがでるから、2週間でそういう部分を詰めていきたい。チームとしては、一人一人が個人のレベルを上げることもそうだけど、ここまで来たらチームがひとつになること、それだけだと思う。本当に気持ちの問題。精神論だけど、気持ちで頑張っていきたい。

 

・田松(ラ2=秋田南)

前回の試合と同じで最初からオフェンスが攻めることができなかったのでそこが残念。気持ちが入れば得点は取れると思う。(ここ最近、終盤で攻勢に出れるが)最初気持ちで負けていて、焦ってきて、最後力を出せる。それを最初からできるようにしないといけない。(リーグ戦を終えて)昨年はTDができなかったけど今年は結構できた。まだまだブロックとかが未熟なのでそこをやっていきたい。(チームの雰囲気は)そんなに沈む必要もないと思うので入れ替え戦に向けて頑張る。入れ替え戦は前半からガンガン攻めてオフェンスで勝ちたい。


TEXT=松井彩音 PHOTO=吉本一生、横山恵美、西川諒

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