昨秋、目前で逃した１部優勝。12季ぶりの東都の頂を目指し、悔しさと情熱を胸に戦う硬式野球部の思いを８日連続でお届けする。

第１日は高橋昭雄監督。昨年から経験のある選手を始め、公式戦出場のない未知数な選手も台頭し面白さが増す新チーム。個性が光る集団の舵を切る指揮官の今季の期待を明かす。（取材日・３月19日、聞き手＝美馬蒔葉）

――開幕に向けて調子はいかがでしょうか

　上々ですよ。投手陣が投げるべきものが見えてきた。片山翔（法４＝大社）、甲斐野（営３＝東洋大姫路）はいいね。村上（総１＝智弁学園）もクレバーで落ち着いた投球をしてくれる。オープン戦でも８回まで投げられたし、先発でも問題ない。ただ、新人だからまずは無理せず抑えでいこうと思うよ。飯田（営４＝常総学院）が少し安定しないところがあるからそこが唯一の課題かな。リーグ戦で見せてくれると思いますよ。山下（営２＝東邦）もそこそこいい感じ。今年も中継ぎから抑えでやってもらうよ。

――野手陣はいかがでしょうか

　今の子は考えすぎてしまうところがあるから、俺がやってやるぞという気持ちが大切。その気持ちがあるのが末包（営３＝高松商）だね。彼は積極性があるし、思い切りがいいから期待できるよ。投手もやっているけど、今はバッティングがいい山田（総２＝桐生第一）が四番に来るんじゃないかな。今まで投手に重きを置いていた二年生が四番に座るんだから、周りも負けてられないと刺激になりますよ。中川（法３＝ＰＬ学園）が日本代表に選出されたらみんなにとって刺激になる。いい経験をしてほしいね。リーグ戦の経験が少ない子が多いから確実にできるかできないかやってみなきゃ分からない部分がある。そこは不安視よりも期待してみますよ。

――新人も楽しみな選手がたくさんいますね

　納（総１＝智弁学園）も大学野球の難しいところも分かってきたんじゃないかな。大学野球では弱点を攻めてくるからね。甲子園に春夏出場して、高校で養ってきたものを出してほしいね。一般から入ってきた小川（法１＝霞ヶ浦）はいいね。守備も打撃も面白いよ。

――今季こそ優勝を狙いたいところです

　全チームに勝たなきゃ本当に難しいね。新人も含め２月から新チームが始まって、全体像が見えてきているからいいと思いますよ。投手陣も野手陣もまとまってチームらしくなってきた。選手の精神力を見たいね。