2
Sep
11:08 am
水泳
第93回日本学生選手権競技大会
9月1日(金)~3日(日) 東和薬品ラクタブドーム
(1日目・予選)
◆女子50m自由形
10組
1着 岩本 26"05
→全体4位で決勝進出
2着 遠山 26"10
→全体5位で決勝進出
4着 布施谷 26"50
→全体13位でB決勝進出
◆女子400m自由形
4組
2着 露内 4'14"23
→全体2位で決勝進出
7着 濱田 4'22"28
5組
1着 菊池 4'16"34
→全体7位で決勝進出
◆女子200mバタフライ
5組
1着 藪 2'12"22
→全体5位で決勝進出
7着 末下 2'16"04
6組
1着 中野 2'11"55
→全体1位で決勝進出
◆女子200m背泳ぎ
5組
3着 大久保 2'15"02
→全体10位でB決勝進出
6着 渡邊 2'17"34
6組
5着 今井 2'16"39
→全体16位でB決勝進出
◆女子100m平泳ぎ
4組
3着 江口 1'10"13
→全体11位でB決勝進出
7着 松原 1'11"88
6組
10着 三田村 1'14"49
◆女子4×100mフリーリレー
5組
1着 東洋大 3'45"91
(岩本-遠山-露内-大橋)
→全体1位で決勝進出
(1日目・B決勝)
◆女子50m自由形
6着 布施谷 26"44
◆女子200m背泳ぎ
2着 大久保 2'14"93
7着 今井 2'16"91
◆女子100m平泳ぎ
2着 江口 1'10”14
(1日目・決勝)
◆女子50m 自由形
3位 遠山 25"72
5位 岩本 25"83
◆女子400m自由形
4位 露内 4'13 "67
6位 菊池 4'14"04
◆女子200mバタフライ
1位 中野 2'09"51
2位 藪 2'10"38
◆女子4×100mフリーリレー
1位 東洋大 3'43"01
(大橋-遠山-岩本-露内)
[総合得点]
1位 東洋大 154.0点
2位日本体育大 137.0点
3位 筑波大 109.0点
4位 中京大 109.0点
5位 神奈川大 99.5点
6位 法政大 67.5点
7位 近畿大 59.0点
8位 明治大 58.0点
最初の決勝種目でチームに勢いをつけた遠山
前半からトップを譲らなかった中野
ワンツーフィニッシュを成し遂げ東洋大のバタフライの強さを証明した
4継では5連覇を達成
秋の気配が少しずつ近づいている中、一際多くの人の熱狂と歓声で包まれていたのは、大阪府にある東和薬品ラクタブドームである。ここで9月1日から3日間、第93回日本学生選手権水泳競技大会(以下、インカレ)が開催される。その1日目。東洋女子の活躍は、各方面おいて輝かしいものばかりだった。
また1人ヒロインが誕生した。50m自由形では遠山(国2=八代白百合学園)が3位に入賞。昨年度まで自由形を引っ張ってきた内田(H28年度営卒)、宮本(H28年度法卒)が卒業して、「東洋のフリーはレベルが落ちたと言われないようにしよう」と1年間練習してきた努力が実を結んだ。先輩の後をついて行くのではなく、自分が東洋大学の勢いをつけるという姿勢に変わった。「50m自由形が1番最初の競技で東洋は1日目で点数を稼がなければならない」と、俯瞰的にチームを見れるまでにこの1年の間に成長。今までの自己ベストが高校3年次のインターハイで出した26秒40だったが、決勝で25秒72をマーク。1日で約0.7秒の自己ベストを更新したことは遠山自身も驚きで、何度も何度も大きくガッツポーズを見せた。
200mバタフライでは中野(文2=長岡大手)と藪(営3=武蔵野)がワンツーフィニッシュ。中野は昨年度のインカレではこの種目2位。「表彰台には一年目から1番上に乗りたかったので悔しい」と語り、涙を見せてから1年。今年はリベンジの年。飛び込むと同時にトップに躍り出ると、一度も先頭を譲ることなくゴールし、インカレの借りはインカレで返した。藪はこの種目ではインカレ初の表彰台。「今年こそ絶対にワンツーフィニッシュしよう」と誓ってきただけあって、スタートラインに立つ2人の姿は自信に満ち溢れていた。日々積み重ねてきた努力と、コーチや選手たちの声援が共鳴し、目標を果たすことができた。中野は「いくら大橋(国4=草津東)さんがいても総合優勝は難しい。私たちの力で少し加点できたらな」と今年のチームワークをうかがわせた。2人の活躍が初日の総合得点を1位で折り返す要因となったことは間違いない。
4×100mフリーリレー(以下、4継)では女子史上2校目、4継では大会史上初となる5連覇を達成した。岩本、遠山、露内(文4=京都外大西)、大橋の順で、予選を1位通過。決勝では順番を変え大橋、遠山、岩本、露内で挑んだ。「他の3人は個人種目に出ていて、リレーだけ出るというのが私だけだったので、自分が差をつけていい流れを作るということを伝えて頑張りました」と答えた大橋。55秒11という、100m自由形の個人種目でも表彰台を狙える好タイムで、他の選手と体一つ分離した状態で遠山に襷を繋げた。続く遠山もリードを保ったまま岩本に繋げる。3泳岩本とアンカーの露内は、4継の決勝が行われる数時間前に個人で悔しいレースを経験していた。岩本は、50m自由形に出場し、自己ベストを更新するも表彰台には及ばず4位。露内も、400m自由形で4位に終わり「優勝を狙える位置にいる種目だったので悔しいのひとことに尽きます」と涙を見せた。そんな2人だからこそ、更に力を入れ最後まで力強く泳ぎ1位を死守した。
インカレ総合優勝に向けて、まず初日は2位の日体大に17点の差をつけた。明日は期待の星、大橋の女子200m個人メドレーに、再び中野と藪のワンツーフィニッシュが懸かる女子100mバタフライと注目すべきレースが目白押しだ。800m自由形予選には、400m自由形で4位の菊池(営4=作新学院)が登場。「人生で最後の800m自由形」と語り、予選をいい順位で終えて最終日の決勝にコマを進めたい。
■コメント
・露内(文4=京都外大西)
私は個人で400m自由形があったがベストも出ずに情けない結果に終わってしまったので、リレーでは4泳ということで絶対1番で帰ってこようという気持ちで泳いだ。1日目が、大事だと思っていてだいたい25〜30点差くらいあったのでこのままいけばばいいかなと思う。(次のレースに向けて)400m個人メドレーでは大橋とワンツーフィニッシュすることが目標。
・大橋(国4=草津東)
今日他の3人は個人種目に出ていて、リレーだけでるというのが私だけだったので、自分が差をつけていい流れを作るということを伝えて頑張りました。召集場では、先生含めて円陣を組んだり、召集場に入ってからも円を組んで、失格だけは無しにしようということと、私が引っ張るからということを伝えて挑みました。露内はリレーの方にもう切り替えているようだったので、特に個人種目のことには触れずにリレーのことだけを伝えました。やはりインカレは特別ですし、得点で合わせるということもあり、特に今年は四年なので自分がチームを引っ張っていかなきゃならないこともあったので、それがタイムで示せたのではないのかなと思っています。一個上の先輩が最強だったので、その先輩方が抜けられて弱くなったかなって思う部分もあったのですが、逆にこのことがいいきっかけとなり、それぞれの学年が強くならなきゃいけないなと思いだして、個々人の強い力の集まったのだと思っています。4年もですが、3年の岩本だったり大久保などが、自分たちが世界選手権やユニバーシアードで抜ける中で、すごく引っ張ってくれたなって気がします。今日の感じはすごくいい流れだと思うのですが、明日東洋のエントリーがゼロの種目とかもあるので、その時に差をつけられないように、そこは個人で得点を守れるように頑張りたいと思います。
・菊池(営4=作新学院)
やはりインカレは順位が重要になってくるので、もう少しいい順位は取りたかったが自分の最後のチームのとして戦う4フリはいい感じに泳げたと思う。チームで1年前からずっと掲げている女子総合優勝をみんなで頑張り切りたい。(チームの雰囲気は)去年も総合優勝したすごくいいチームなんですが、その時は1人で点数を稼げる人がたくさんいてそのおかげで点数が入ったという部分があった。今回は一人一人の一点一点がとても大事になってくるので声かけなどもありますし、やりやすくてすごくいい雰囲気だと思います。(明日のレースに向けて)明日は800m自由形予選があり、明後日が決勝なのでまずは明日いい感じに泳いぎたい。人生で最後の800m自由形のレースになるので本当にいい形で泳ぎ切りたい。
・岩本(済3=京都外大西)
(リレーは)1番でくるのはわかっていたので、抜かされないようにと思っていた泳いだ。(自己ベストを目標としていたが)自己ベストが出てすごく嬉しかった。(次のレースに向けて)とりあえずA決勝に残れるように頑張る。
・藪(営3=武蔵野)
ここ最近の中で、予選でいい結果が出ていて150mまでは余裕を持っていけていたので決勝はラスト50mのところでというところだったので、自分の中ではよかったと思います。ベストタイム的に中野選手とワンツーになるので、決勝前は2人で絶対今年こそワンツーとろうねというのと、決勝前にコーチやマネージャーさんとか選手の皆さんが応援してくれてたので、今回ワンツーフィニッシュできて本当に良かったです。明日はまず100メートルバタフライになるのですが、そこでも中野さんと片山さんと一緒に決勝に残るのが東洋の流れにもいいので、まずは予選で頑張りたいと思います。
・遠山(国2=八代白百合学園)まさか今回いいタイムで泳げると思ってなかったのでとても驚いています。しかし、予選で決勝に残って、決勝に残ったからには絶対に表彰台に乗るという強い気持ちで挑みました。50m自由形が1番最初の競技で東洋は1日目で点数を稼がなければならないという課題があるので、そこで自分が表彰台に乗って勢い付けられるように頑張りました。今回昨年度と違って成長できたところは、黄金世代の方が引退されてから、東洋のフリーは格段とレベルが落ちたと言われないようにしようと一年間きつい時期も多かったんですけれどもタイムがどう上がらなくても、大会までにはあげてやるという思いで練習したことが要因だと思います。(ライバル視している大学は)日体大、中京大、筑波大学です。東洋大が弱い種目が強い。(これからのレースに向けて)最終日に1フリあるんですが、去年は不甲斐ない結果に終わってしまったのでA決勝を狙って、チームに貢献できるようにしたい。
・中野(文2=長岡大手)4月から不調が続いていて、正直いいタイムがでるか不安だったが、インカレは特別な思いもあって藪さんと一緒にワンツーフィニッシュできてよかった。いくら大橋さんがいても総合優勝は厳しいと状況だというのはずっと聞いていたので、私たちの力で少し加点できたらなと思っていた。タイムは悪く、納得のいくタイムではないですが、とりあえず優勝できたことは嬉しいです。星さんはずっとお世話になっていて、インカレ前にもお話しする機会があったんですが色々経験している選手なので星さんのような選手になりたいなと思う。(去年のインカレからの成長は)去年はガチガチに緊張して挑んだレースだったが今年は周りを見ることができて、チームメイトとも声を掛け合ったりできた。(チームメイトの活躍を見て)女子50m自由形で同期の遠山が3位に入ったのを見てそれですごく勇気をもらって自分のレースに臨めた。(これからの目標は)次は来年の選手権が一番大きな大会だと思うので、そこでは自分のレースを常に続けられるようにしたい。
TEXT=森瑞季 PHOTO=梅山織愛、越塚日南、菊池美玖